寒い日が続くねぇ。 風邪なんか、ひいてないかい? 大阪の夜は冷えるけど、月は綺麗に見えとるよ。
今日はな、少し「泥」の話をしようかと思ってね。
あんた今、辛いじゃろ? 「なんで私ばっかりこんな目に遭うんだ」って、 涙で前が見えなくなっとるかもしれんね。 まるで、泥沼の中でもがいているような気分かもしれん。
でもな、よう聞いておくれ。
仏様の世界に咲く「蓮」の花を知っとるかい? あの気高くて美しい花な。
実はあの蓮、「真水」じゃ育たんのよ。 泥水の中でしか、根を張れないんよ。 しかもな、その泥水が汚ければ汚いほど、泥が深ければ深いほど、 蓮は大きく、立派な大輪の花を咲かせるんじゃ。
人生も、それと同じなんよ。
今、あんたが味わっている「泥」—— それは、悲しみや、悔しさや、孤独かもしれん。 でもな、その「泥」があるからこそ、 あんたという魂は、誰よりも優しく、美しく咲くことができるんじゃよ。
何一つ苦労のない、綺麗な水のような人生なら、 人の痛みも分からん、ひ弱な花にしかならんかったかもしれん。
だから、今のその苦しみを「ダメだ」なんて思わんでええ。 「ああ、今わたしは、大きな花を咲かせるために根を張っとるんやな」 そう思って、泥の中でじっと耐える時期も、時には必要なんよ。
明けない夜はないけぇね。 朝は必ず来るし、春ももうすぐそこまで来とる。
泥の中からスッと茎を伸ばして、 ポン!と見事な花を咲かせるあんたの姿が、私にはもう視えとるよ。
もし、泥が深すぎて息ができん時は、いつでもおいで。 私が少しだけ、あんたの茎を支えてあげるからな。
今夜は温かくして、ゆっくりお休み。 あんたの夢が、安らかなものでありますように。
妙月
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